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活 字 中 毒

 

いまさらだけど

 

2022年が終わり、

2023年がはじまった。

 

地元に帰省して何もしないお正月を過ごし

なんだかいろんな気持ちになったことを

ふと思い出した。

 

携帯を見ながら

 

いいねと思ってはいるけど

いいねは押せないし

 

いつも、ちくっとする。

 

メモして忘れないようにしないと

覚えておけないことがあるのに

 

肝心な忘れたいことは

ずっと忘れられない

 

ただ、それも

夏にずっと置き去りにしてきたはずの

記憶も匂いも感覚もその風景も

 

全て

 

夏に置き去りにしてきたから

夏が恋しくて夏が待ち遠しいのだろうね。

 

 

また来年と閉まった海茶屋の横の軒下で

何となくぎこちない会話をした日も

 

好きな人に好きとも言えずに

心地いい関係なだけで

結局違う恋人ができたときも。

 

恋人ができたとも言えなかった。

 

 

ずっと記憶にあって、

その記憶の中に後悔があるのに、

その後悔と一緒に来る夏が

待ち遠しくも思える

 

何年経っても後悔は消えるものではないし、

けどその後悔が夏と一緒に

迫ってくるのも

私は、それはそれでいいと思える。

 

一年の中でたった一度訪れる夏が

後悔すらも

懐かしい気持ちにさせてくれるから

 

だから夏が待ち遠しくて、

夏が好き。

 

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